口コミを増やす施策というと、自店舗の中で完結する方法を考えがちだ。QRコードの設置、声かけ、フォローメール。どれも有効だが、自店舗だけでリーチできる客数には限界がある。
そこで注目したいのが、近隣店舗との地域連携だ。同じエリアで商売する店舗同士が協力することで、互いの客層にリーチでき、口コミの件数も自然に増えていく。
なぜ地域連携が口コミを増やすのか
口コミの投稿率は、来店客の満足度と「投稿のきっかけ」に左右される。地域連携には、この「きっかけ」を生む力がある。
連携先の店舗から紹介されて来店した客は、通常の来店客よりも期待値が調整された状態で来る。「あの店が勧めるなら間違いない」という信頼が先行するため、サービスへの満足度が高まりやすく、結果として口コミ投稿率も上がる。
また、複数店舗が連携してイベントを開催すると、参加者にとって「特別な体験」になる。日常の来店より記憶に残りやすく、口コミに書く動機が生まれる。
連携の3つの型
相互送客
最もシンプルな形。近隣の美容院とカフェ、整体院と薬局のように、客層が重なるが競合しない店舗同士でショップカードを置き合う。紹介カードに「Googleマップで感想を書いていただけると嬉しいです」と添えることで、紹介先でも口コミが生まれる流れを作れる。
合同イベント
地域の飲食店3〜5軒で「食べ歩きスタンプラリー」を開催する、美容系サロンとアパレルショップで「トータルコーデ体験会」を実施するなど、単独では提供できない体験を共同で作る。参加者は複数店舗を回るため、それぞれの店舗に口コミが投稿される可能性がある。
共同プロモーション
チラシやSNS投稿を共同で制作し、制作コストと配布範囲を分け合う。各店舗のSNSで互いを紹介し合うことで、フォロワー層を交換できる。費用を抑えながら露出を増やせるため、個人店や小規模店舗に向いている。
連携先の見つけ方と声のかけ方
連携先を探す際の基準は3つある。客層が近いこと、商圏が重なること、競合しないこと。半径500m以内の店舗で、自店の客が「ついでに立ち寄りそうな」業種が理想的だ。
声のかけ方は、いきなり「口コミ協力しませんか」ではなく、まず相手の店舗を客として利用するところから始める。実際にサービスを体験してから、「こういう連携ができたら互いにメリットがあると思うのですが」と提案する方が成功率は高い。
最初は小さく始めるのがコツだ。ショップカードの相互設置から試し、効果が見えたら合同イベントに発展させる。
Googleガイドラインに準拠した口コミキャンペーン
地域連携で口コミを増やす際、Googleのポリシーに違反しないことが大前提になる。守るべきルールは明確だ。
口コミ投稿に対して金銭や割引を提供してはならない。「口コミを書いたらドリンク1杯無料」はポリシー違反。ただし、「来店体験のお礼としてドリンクを提供し、もしよければ感想を書いてください」であれば問題ない。口コミが条件になっていないことがポイントだ。
連携店舗同士で口コミを書き合うのも避けるべきだ。店舗オーナーや従業員同士の口コミはGoogleの検知対象になり得る。あくまで「それぞれの客に、自然に口コミを書いてもらう」仕組みを作ることが目的になる。
連携効果の測定方法
地域連携の効果は、以下の指標で月次に追跡する。
紹介カード経由の来店数を記録する。カードに店舗名や番号を記載しておけば、どの連携先からの送客かも把握できる。口コミ件数の推移はGBPダッシュボードで確認し、連携開始前後で比較する。合同イベント後は、イベント参加者の口コミ投稿率を通常来店時と比較する。
効果が出るまでの目安は2〜3ヶ月。最初の1ヶ月は仕組み作り、2ヶ月目から口コミの増加が見え始め、3ヶ月目には定量的な比較ができるようになる。
ローカルビジネスネットワークの構築
連携が2店舗間で成功したら、エリア全体のネットワークに発展させることを検討する。地域の商店会や商工会議所に参加している場合は、そこを起点にする。参加していない場合でも、連携実績のある店舗を起点に声をかけていけば、5〜10店舗のネットワークは3ヶ月程度で構築できる。
ネットワークが形成されると、口コミの増加だけでなく、地域全体の集客力が底上げされる。「あのエリアは良い店が多い」という評判が形成されると、エリア検索の流入が増え、ネットワーク内の全店舗が恩恵を受ける。
口コミ返信の効率化
連携施策で口コミが増えると、返信の負担も増える。口コミを増やす施策と返信体制はセットで考える必要がある。
クチコミAIはChrome拡張として動作し、Googleマップ上の口コミ横にボタンが追加される。口コミの内容と星の数に基づいて返信文を自動生成するため、1件あたり数秒で返信できる。月5件まで無料で使えるので、連携施策を始める前に導入しておくと、口コミが増え始めたときにスムーズに対応できる。