不動産会社にとってGoogle口コミの影響は年々大きくなっている。SUUMOやHOME'Sで物件を見つけた後、仲介会社の口コミをGoogleマップで確認する——この行動パターンが定着してきた。
不動産情報サイト「LIFULL HOME'S」の2025年調査では、不動産会社を選ぶ際に口コミを参考にする人が54%。高額な取引だからこそ「信頼できる会社か」を事前に確認したい心理が働く。
不動産業界の口コミには特徴がある。取引額が大きい分、期待とのギャップが不満として表面化しやすい。仲介手数料、担当者の対応、物件情報の正確さ——これらへの不満が低評価につながる。
不動産の口コミが他の業種と異なる点
取引が1回限りのケースが多い
飲食店はリピーターが口コミを書く。不動産は賃貸の場合で2〜3年に1回、売買なら一生に数回。1回の取引で評価が決まるため、挽回の機会が少ない。
感情の振れ幅が大きい
住居は生活の基盤。「思っていた物件と違った」「隣人トラブルがあった」など、生活に直結する問題は感情的な口コミになりやすい。
管理会社と仲介会社で口コミの種類が異なる
仲介会社への口コミは「担当者の対応」「物件情報の正確さ」「手続きのスムーズさ」。管理会社への口コミは「設備の修繕対応」「退去費用の精算」「クレームへの対応速度」。それぞれ返信の切り口が違う。
仲介会社向け返信テンプレート
高評価:担当者を褒められた場合
○○様、このたびはお部屋探しのお手伝いをさせていただきありがとうございました。担当の△△にお褒めの言葉をいただき、本人も大変喜んでおります。新生活が快適なものになりますよう、お祈りしております。何かお困りのことがございましたら、いつでもご連絡ください。 ——(会社名)△△
担当者名を入れることで、他の検索ユーザーに「担当者がちゃんとつく会社」という印象を与える。
低評価:仲介手数料への不満
○○様、ご利用いただきありがとうございました。仲介手数料についてご不満をお感じになったとのこと、申し訳ございません。手数料の内訳や含まれるサービス内容について、事前のご説明が十分でなかった点を反省しております。今後はご契約前の段階で、費用の詳細を丁寧にご説明するよう改善いたします。
手数料の正当性を主張するのではなく、「説明不足だった」という点に焦点を当てる。
低評価:物件情報と実際の違い
○○様、ご期待に沿えず大変申し訳ございませんでした。掲載情報と実際の物件に相違があったとのご指摘、真摯に受け止めております。物件情報の更新頻度と現地確認の体制を見直し、正確な情報をお届けできるよう改善に取り組んでおります。
物件情報の齟齬は不動産口コミで最も多いクレームの一つ。「情報更新の体制改善」という具体策を示す。
管理会社向け返信テンプレート
低評価:修繕対応が遅い
○○様、修繕対応にお時間を頂戴してしまい大変申し訳ございませんでした。設備の不具合はご入居者様の生活に直結する問題であり、迅速な対応が求められることは十分に理解しております。修繕依頼の受付から完了までのフローを見直し、対応速度の改善に努めてまいります。
低評価:退去費用への不満
○○様、長らくご入居いただきありがとうございました。退去費用の精算についてご不満をお感じになったとのこと、申し訳ございません。費用の内訳について詳細なご説明が必要でしたら、お電話(000-0000-0000)にてご対応いたしますので、お気軽にご連絡ください。
退去費用のトラブルは公開の場で詳細を議論すべきではない。個別対応に誘導する。
口コミを反響につなげる方法
契約完了時に依頼する
契約書の署名後、鍵渡しのタイミングが最も満足度が高い瞬間。「もしよろしければGoogleマップで口コミをいただけると嬉しいです」とカードを渡す。
賃貸仲介の場合、年間の契約件数が100件あっても口コミを書くのは5〜10件程度。口コミ投稿率を上げるには、このタイミングでの声かけが欠かせない。
入居後フォローメールに口コミリンクを入れる
入居1週間後に「新生活はいかがですか?何かお困りのことがありましたらお気軽にご連絡ください」とフォローメールを送る。この末尾に口コミへのリンクを添える。
入居直後に困りごとがあれば対応し、問題なければ口コミを書いてもらう。どちらに転んでもプラスになる。
売買の場合はリフォーム完了後
売買仲介の場合、引き渡し後のリフォームが完了し、実際に住み始めてから口コミを依頼する。引き渡し直後は手続きの疲労感があるため、1ヶ月後くらいがベスト。
口コミ返信の効率化
不動産会社は口コミの件数自体は少ないが、1件あたりの返信に求められる丁寧さは高い。高額取引に見合った返信が必要だ。
クチコミAIを使えば、口コミの内容に合った返信文がワンクリックで生成される。生成された文面を確認・修正してから投稿する。月5件まで無料で使える。